いつも目にする風景が、あるとき心に沁みるように。
いろんな場所で目にしてきたはずの、やまぐちめぐみさんの絵が
その日の私にはまるで失っていた言葉を見つけたように
ぴたりと寄り添ってくれたのです。
少し前の私には、心がすりへり息をするのもやっと、という時期がありました。
絵の中の少女はなにも言葉を発しないし、この絵を描いた作家はもうこの世にありません。
それでもふと、絵と心が通じたような一瞬がありました。
少女、ひつじ、うさぎ、馬、天使、鳥、花、のモチーフが描かれた大小の絵たち。どこかさみしさがひそみつつ、私の心は静かに癒されていきました。
絵の少女たちの瞳に見つめられたら、あなたの心にはどんなことが浮かぶでしょうか。
作家 Profile
1966年大阪府生まれ。31歳で上京し、東京中野の無国籍料理店 カルマにて料理、お菓子、店づくりを担当。30代半ばから制作活動を開始。2000年セツ・モードセミナー入学。2009年私設ギャラリー「アトリエカヤクグリ」を1年間開設。病と闘いながら絵描、物書きに専念し個展、グループ展に参加、多数の作品を遺す。2015年9月1日に49歳で永眠。
会期
2022年7月7日(木)〜8月27日(土)期間中の木金土 11:00-17:00